
ひと昔前の日本では結婚適齢期がありました。今の時代からは考えられませんが、25歳を過ぎるとオールドミスと呼ばれる時代があったのです。女性は25歳までに結婚しないと社会から取り残されてしまうと、社会から脅かされていました。
姉妹の場合、妹は姉が結婚するまでは結婚しづらい状況でした。姉は姉で妹よりも早く結婚しなければという強迫観念にかられていたほどです。
こういった事情があったため、22歳を過ぎる頃から頻繁にお見合い話が持ちかけられました。幸か不幸か本人はまだ結婚したくなくても、断りきれずに結婚してしまうケースが有りました。
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個人主義の浸透で男性が結婚できない日本
女性は社会的なプレッシャーをかけられるため、結婚せざるを得ない雰囲気がありました。また、男尊女卑がはびこる日本ですから、女性が1人で生きていくだけの経済的自立を得るのは難しいのです。
女性というだけで男性よりも出世しないなど当たり前ですから、タイやフィリピンと比較すると遅れている国です。
経済的に自立が難しい国ですから、女性は相手の男性が好きかどうかよりも、ある程度の年令になると結婚しなければという概念がありました。そして知り合える範囲で妥協しながら男性と結婚していきました。
もちろん適齢期は女性だけではありません。男性の場合も30歳を過ぎて結婚していないと、同性愛者とはいかずとも、何らかの欠陥や問題があるのではと揶揄されました。
仕事をしていく上でも、家庭を持っていない男性は責任感に欠けると考えられ、重要なポストや仕事を任せられなことがあり、出世コースから外されてしまうことも多々ありました。
仕事熱心で会社に忠誠心を尽くす男性は、会社にとって都合が良い人間です。会社にとって都合が良いため、男性としての魅力にかけたり、女性と話すことが出来ない奥手であっても、上司や取引先が縁談を持ってきました。
会社の上司や取引先からの紹介された女性となれば、会社人間にとって断る選択肢はありません。
今の時代では結婚できそうにない男性が、周りのいろんな助けや慣習、強引さによって結婚できていたのです。
しかし今の日本はアメリカの個人主義が輸入されてしまい、社会は大きく変貌しました。バブルに差し掛かる1980年頃から、結婚は個人の問題という概念が浸透し始めます。
個人の問題に対して周りの人間がいろいろ言うのは、必要以上の干渉になるという考えが生まれました。
結婚は社会的な儀礼ではなく、あくまでも個人の問題であるという考えは、今まで存在した結婚を手助けする共同体を破壊しました。上司から、取引先から、近所の人から、親戚からの縁談は無くなってしまいます。
女性からモテる男性は問題なく結婚できますが、仕事が忙しかったり、男性としての魅力に欠けたり、女性との付き合いが上手ではない男性は結婚が遠のいてしまいます。
そして女性の社会進出が進むことで、男性と結婚するよりも独身を貫くほうが楽しいという女性が増えました。
女性の変化、社会の変化が、結婚できない男性を大量に産んでしまう結果となったのです。こういった現実があるため、「結婚したくでも結婚できない男性」が右肩上がりで増えています。
それほど遠くない未来には、生涯独身の男性が3人に1人になるという試算があります。独身主義者なら全く問題無いですが、出会いがない、出会っても女性と上手く接することが出来ないため婚期を逃すケースが殆んどです。
Sさんもまさに婚期を逃してしまった典型的なケースでした。
続く