
こちらの続きです。政府公認の業者から脅しをかけられた夫妻です。ビザの手続きを行う業者にいきなり「大金を用意してくれ」と言われれば、疑っても無理もありません。これに対して、「用意できないなら告訴する」と逆切れする業者などあり得ません。
こういったやり取りがあったのに、海外生活への憧れから夫妻は冷静さを失ってしまいました。夫妻の知り合いにも「あの業者はややこしい」と言われ、他の業者にもあたりました。
しかし、どの業者も「まとまったお金の資産証明書がなければ、対象者ビザの取得は無理」と言います。結局ビザを取れる業者は、脅しをかけきた業者だけになってしまいました。
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高齢になると思考能力が落ち、信じやすくなってしまう
ビザの申請には落ちましたが、夫妻は業者に対して2万円をお礼として支払いました。その後も業者はしつこく付きまとってきました。「再申請しろ」と何度も勧誘したそうです。
何度か断っていると「私の事が信用できないとはどういうことだ?」とすごみを利かせてきます。相手にしないでスルーをすればよかったのですが、夫妻には弱みがありました。
夫妻はビザ取得の申請前にコンドミニアムの賃貸契約を結んでしまっていました。前年下見ツアーで訪れた際に気にいって、翌年の移住を見越して契約していたのです。
まさかビザの取得条件が変更されると思っていませんでした。コンドミニアムの契約期間は2年で、解除すれば結構なペナルティが課せられます。結局、夫妻は現地に住み続けることにしました。
退職者ビザが無いので、3か月ごとに隣国のシンガポールなどへ出入りしました。ビザが無いのでこれしか方法がないのです。
ただ、実害をそれほど受けていませんので、この夫婦はまだマシな方です。大きな実害を受けてしまった年配女性の話があります。
「ビザの取得のためには、出来るだけ多くの現金を持ってきた方が有利ですよ」という代行業者の言葉を信じ、1,500万円もの現金を日本円でマレーシアへ持ち込みました。
そのお金を預かった代行業者の社員が、強盗に遭ってしまったのです。
社員は現金を両替した直後に盗まれたと言っています。しかし、両替所の付近の目撃証言は無く、証言もあいまいな点が多いのです。そもそも業者がお客のお金を預かるなど聞いたことがありません。
日本からマレーシアへ送金すれば、銀行の手数料がかかり、為替レートも街中の両替所よりも悪くなります。大金を扱うとなれば、それだけ金額も違ってくるのも確かです。
そこに業者がつけこんで女性を説き伏せたとも考えられます。
この社員はすでに退職していますが、「強盗に遭った」という話はほぼ作った話でしょう。手が込んでいれば、実際に強盗を仕立てて襲わせ、怪我までして強盗劇場をつくる人間も沢山います。
いろんな人間が、あらゆる手段を使って高齢者のお金を奪おうとしていることを自覚しないと、大きな被害を受けることになります。