
ホームレス生活をしていたところを、カラオケスナックのママに拾われた日本人です。タイ人女性に捨てられたのに、タイ人女性に拾われると言う皮肉です。
彼はカラオケスナックで皿洗いをしながら、店の片隅に住まわせてもらいました。ほんの僅かなお金と食事を恵んでもらって生活しています。
かつては自動車メーカーに勤務する技術者で、日本には家族もあり順調にいけばそれなりの退職金を貰って、優雅な老後を送れたはずです。しかし、今はカラオケスナックで皿洗いをしながら何とか生き延びている状態です。
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タイの寛容さは日本にはない長所でもあり短所でもある
誰もが羨む生活から転げ落ちて、タイで困窮邦人に成り下がると誰も思っていなかったことでしょう。本人もまさか自分がと思っていたに違いありません。
しかし、人の運命はちょっとしたことで狂ってしまい、修復が出来なくなるのです。修復できる年齢もありますが、50代や60代で転げ落ちてしまうと、復活はほぼ難しいと思っていいでしょう。
タイ人にもカラオケは浸透していて、お店はそれなりに流行っていました。そのお店で皿洗いをしながら極貧生活をしている日本人ですが、意外に楽しそうにやっているのです。
若いタイ人女性のスタッフと冗談を言い合ったり、男性スタッフと熱く語ったりしながら暮らしています。日本で勤務するように勤務中の私語が禁止で、常に何らかの仕事を命ぜられるわけではありません。
緩いタイの仕事場かつ、ローカルなカラオケでの仕事ですからストレスはほぼありません。皿が溜まったらササッと洗って、次の皿が溜まるまでゆっくりしていても怒られることもありません。
彼は1日一食だけ食べて、腹が減ったらお客が残した残り物をつまみ食いしたり、店のビールをぽつぽつ飲んでいました。日本では考えられませんが、タイですからOKなんです。
タイで全ての財産を失って路頭に迷うのと、日本で全てを失って路頭に迷うのは質が異なると思います。日本の場合は社会や周りが『お前はダメだ』というレッテル張りをしますし、仮にそうではなかったとしても、自分で勝手に思い込んでしまいます。
そのことで自殺してしまう人がどれだけ多いことでしょうか。タイも貧しい生活ではありますが、貧しい人がそこら中にいますし、失敗に対して徹底して攻撃する風潮が日本より弱い気がします。
どん底まで落ちてしまっても生きていける国は、日本よりタイなのかもしれません。先進国に疲れてタイで生活する人間が増えるのは理解できる気がします。